救急車出動、患者選別「必要」か
| 2009/07/21 10:00 |
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救急車の適正利用に関する意識調査
「コール・トリアージ」4人に1人が認知
一刻を争う救急搬送の現場で、虚偽の通報や救急車をタクシー代わりに呼びつけるといった救急車の不正利用が問題となっている。これに対し、2008年には救命率の向上を目的とした「コール・トリアージ」が全国で初めて横浜市で導入されるなど、新たな試みも広がっているが、肝心の利用者はこうした救急車の適正利用に関する情報をどの程度把握しているだろうか。20代から40代のネットユーザー男女554名の回答を集計した。
「自分もしくは周囲の人の病気・けがなどで、救急車を呼んだことがあるか」を聞いたところ、全体の49.3%が「ある」と回答。一方、すり傷などの軽傷で救急車を呼んだり、病院に行くため救急車をタクシー代わりに利用するなど、「緊急ではないのに救急車の出動要請をする事例を自分の周囲で見たことがあるか」との問いには、6.0%が「ある」と答え、年代が上がるに従ってその割合はアップ。40代では9.9%に達した。割合こそ小さいが、こうした事例が身の回りに少なからずあるという事実があらためて浮き彫りになった。
そんな中、救急時に行く病院の場所や連絡先を普段から把握しているかについて答えてもらったところ、「把握している」が41.2%と意外に多く、男女別では男性(36.0%)よりも女性(46.9%)、年代別においては20代(33.0%)、30代(36.8%)よりも40代(53.1%)で多かった。
医療専門家により医療機関を案内したり応急手当のアドバイスをするほか、必要に応じて救急車を出動させるなどの相談を受け付ける「救急相談センター」についても知っているかを聞いたところ、「電話番号を知っている」が5.6%、「電話番号は知らないが、窓口があることは知っている」が30.5%で、合わせると認知度は36.1%。男女別に見ると、ここでも男性(31.5%)より女性(41.2%)の方が高く、年代別では30代が40.4%に上る高い認知率となった。
ちなみに、救急相談センターを「知っている」人に、知ったきっかけをすべて選んでもらったところ、「テレビ」が46.0%で最も多く、男女別では女性が53.7%、年代別では20代が62.3%と高い割合。2位の「自治体の広報誌」(28.0%)、3位の「インターネット」(26.5%)を20ポイント近く引き離し、テレビメディアの影響力をうかがわせた。
さらに神奈川県横浜市で2008年10月より導入されている「コール・トリアージ(患者選別)」については、26.4%が「知っている」と回答。性別、年代を問わず4人に1人は認知していた。
「コール・トリアージ」について、必要だと思うかを聞いた結果、全体の88.6%が「必要だと思う」と回答した一方、「不要だと思う」とした人が11.4%いた。またその理由について聞いてみたところ(自由回答)、以下のような意見が得られた。
■■ 必要派 ■■
・本当に救急の患者が救われないのはできる限り避けるべき
・選別する側の知識、選別される側の周知の徹底が不可欠
・モラルですまないのであればルール化もやむをえない
・重体でかつ早期治療で救える命を多くするため
・今、病院が疲弊していると思う
・問題が出ないように制度を磨いていけば確実に救命に貢献すると思う
一方「必要派」の中には、以下のような病院側への不安・要望の声も聞かれた。
・導入することによって、たらいまわしになったりするのは本末転倒
・患者選別を行うオペレーターの育成が最重要課題
・「要請を門前払い」じゃなくて「他の対応を示してあげる」ような受け答えをしてほしい
・助かるかもしれない人までトリアージされてしまう免罪符にはならないでほしい
■■ 不要派 ■■
・電話だけで適切な判断ができる確証がない
・電話でのトリアージは判断が難しいと思う
・患者選別でなく、出動のガイドラインを作るなどして国民に配布し、きちんと広めるべき
・通報者がパニック状態だとまともに説明するのは難しいのでは
・個人が感じる緊急度を、ないがしろにしてほしくない
・本当に緊急の場合、手遅れになりそう
このように必要派からは一部のモラルのない人による救急車の不正利用が多い実態を踏まえた上で、制度への理解を示す人が大勢を占めた一方、不要派からは電話による判断への懸念が上がっている。緊急性の高い患者を優先的に搬送する上では有効な手段であり、今のところは多くの人が支持しているが、未だ残る不安要素をどう取り除くかといった課題も残されており、今後の動向が注目される。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
「コール・トリアージ」4人に1人が認知
~「必要」が大半、しかし電話での判断に懸念の声も
一刻を争う救急搬送の現場で、虚偽の通報や救急車をタクシー代わりに呼びつけるといった救急車の不正利用が問題となっている。これに対し、2008年には救命率の向上を目的とした「コール・トリアージ」が全国で初めて横浜市で導入されるなど、新たな試みも広がっているが、肝心の利用者はこうした救急車の適正利用に関する情報をどの程度把握しているだろうか。20代から40代のネットユーザー男女554名の回答を集計した。
「自分もしくは周囲の人の病気・けがなどで、救急車を呼んだことがあるか」を聞いたところ、全体の49.3%が「ある」と回答。一方、すり傷などの軽傷で救急車を呼んだり、病院に行くため救急車をタクシー代わりに利用するなど、「緊急ではないのに救急車の出動要請をする事例を自分の周囲で見たことがあるか」との問いには、6.0%が「ある」と答え、年代が上がるに従ってその割合はアップ。40代では9.9%に達した。割合こそ小さいが、こうした事例が身の回りに少なからずあるという事実があらためて浮き彫りになった。
そんな中、救急時に行く病院の場所や連絡先を普段から把握しているかについて答えてもらったところ、「把握している」が41.2%と意外に多く、男女別では男性(36.0%)よりも女性(46.9%)、年代別においては20代(33.0%)、30代(36.8%)よりも40代(53.1%)で多かった。
医療専門家により医療機関を案内したり応急手当のアドバイスをするほか、必要に応じて救急車を出動させるなどの相談を受け付ける「救急相談センター」についても知っているかを聞いたところ、「電話番号を知っている」が5.6%、「電話番号は知らないが、窓口があることは知っている」が30.5%で、合わせると認知度は36.1%。男女別に見ると、ここでも男性(31.5%)より女性(41.2%)の方が高く、年代別では30代が40.4%に上る高い認知率となった。
ちなみに、救急相談センターを「知っている」人に、知ったきっかけをすべて選んでもらったところ、「テレビ」が46.0%で最も多く、男女別では女性が53.7%、年代別では20代が62.3%と高い割合。2位の「自治体の広報誌」(28.0%)、3位の「インターネット」(26.5%)を20ポイント近く引き離し、テレビメディアの影響力をうかがわせた。
さらに神奈川県横浜市で2008年10月より導入されている「コール・トリアージ(患者選別)」については、26.4%が「知っている」と回答。性別、年代を問わず4人に1人は認知していた。
「コール・トリアージ」について、必要だと思うかを聞いた結果、全体の88.6%が「必要だと思う」と回答した一方、「不要だと思う」とした人が11.4%いた。またその理由について聞いてみたところ(自由回答)、以下のような意見が得られた。
■■ 必要派 ■■
・本当に救急の患者が救われないのはできる限り避けるべき
・選別する側の知識、選別される側の周知の徹底が不可欠
・モラルですまないのであればルール化もやむをえない
・重体でかつ早期治療で救える命を多くするため
・今、病院が疲弊していると思う
・問題が出ないように制度を磨いていけば確実に救命に貢献すると思う
一方「必要派」の中には、以下のような病院側への不安・要望の声も聞かれた。
・導入することによって、たらいまわしになったりするのは本末転倒
・患者選別を行うオペレーターの育成が最重要課題
・「要請を門前払い」じゃなくて「他の対応を示してあげる」ような受け答えをしてほしい
・助かるかもしれない人までトリアージされてしまう免罪符にはならないでほしい
■■ 不要派 ■■
・電話だけで適切な判断ができる確証がない
・電話でのトリアージは判断が難しいと思う
・患者選別でなく、出動のガイドラインを作るなどして国民に配布し、きちんと広めるべき
・通報者がパニック状態だとまともに説明するのは難しいのでは
・個人が感じる緊急度を、ないがしろにしてほしくない
・本当に緊急の場合、手遅れになりそう
このように必要派からは一部のモラルのない人による救急車の不正利用が多い実態を踏まえた上で、制度への理解を示す人が大勢を占めた一方、不要派からは電話による判断への懸念が上がっている。緊急性の高い患者を優先的に搬送する上では有効な手段であり、今のところは多くの人が支持しているが、未だ残る不安要素をどう取り除くかといった課題も残されており、今後の動向が注目される。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
<調査データ>
東京消防庁が設置した、医療機関を案内・応急手当をアドバイス・必要な場合は救急車を出動してくれる救急相談窓口。
救急隊経験者や看護師が24時間待機。必要に応じて医師が適切なアドバイスを行う。
基本的に東京受付だが、他地域からの相談も受け付けている。
北海道・大阪府を始め全国的にこの救急相談窓口を設置する自治体が増えつつある。
119番の通報を受け、救急車の出動要請を受けた際に、患者の年齢や症状を詳しく聞き、それによって出動の要否を判断する。
搬送の必要がないと判断された場合、希望者にはそのまま医師などの電話相談に切り替えるサービスも行っている。
本来「トリアージ」は災害時などに多数の傷病者が発生した時に救命の順序を決め、効率的に医療機関に搬送する行為。
しかし救急車の不適切な利用が増加傾向にあることから、119番通報時にも導入を開始した。全国的にも試行する自治体が増えている。
※小数第二位で四捨五入
<調査対象> 有効回答数:554名
調査日:2009年6月30日~7月3日
男女比:男性:52.7% 女性:47.3%
年代比:20代:34.5% 30代:30.9% 40代:34.7%
パネル:無料メール転送サービスCLUB BBQの会員
※携帯電話個人認証を利用し個人を特定したパネル
※調査データは回答結果データです。記事中に引用される数値はデータを元に解析された数値が用いられる場合があります。
あなたもしくは周囲の人の病気・けが等で、救急車を呼んだことはありますか?<必須・択一>(n=554)
| 答え | 全体 | 男性 | 女性 | 20代 | 30代 | 40代 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | |
| ある | 273 | 49.3% | 140 | 47.9% | 133 | 50.8% | 69 | 36.1% | 94 | 55.0% | 110 | 57.3% |
| ない | 281 | 50.7% | 152 | 52.1% | 129 | 49.2% | 122 | 63.9% | 77 | 45.0% | 82 | 42.7% |
近年、すり傷等の軽傷や病院に行く為のタクシー代わり等、緊急以外の事で救急車の出動要請をする事例が増えているそうです。あなたの周囲で、救急以外で救急車を呼んでいる人を見たことがありますか?<必須・択一>(n=554)
| 答え | 全体 | 男性 | 女性 | 20代 | 30代 | 40代 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | |
| ある | 33 | 6.0% | 14 | 4.8% | 19 | 7.3% | 4 | 2.1% | 10 | 5.8% | 19 | 9.9% |
| ない | 521 | 94.0% | 278 | 95.2% | 243 | 92.7% | 187 | 97.9% | 161 | 94.2% | 173 | 90.1% |
救急時に行く病院の場所や連絡先を普段から把握していますか?<必須・択一>(n=554)
| 答え | 全体 | 男性 | 女性 | 20代 | 30代 | 40代 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | |
| 把握している | 228 | 41.2% | 105 | 36.0% | 123 | 46.9% | 63 | 33.0% | 63 | 36.8% | 102 | 53.1% |
| 把握していない | 326 | 58.8% | 187 | 64.0% | 139 | 53.1% | 128 | 67.0% | 108 | 63.2% | 90 | 46.9% |
『救急相談センター』を知っていますか?<必須・択一>(n=554)
<『救急相談センター』とは?>東京消防庁が設置した、医療機関を案内・応急手当をアドバイス・必要な場合は救急車を出動してくれる救急相談窓口。
救急隊経験者や看護師が24時間待機。必要に応じて医師が適切なアドバイスを行う。
基本的に東京受付だが、他地域からの相談も受け付けている。
北海道・大阪府を始め全国的にこの救急相談窓口を設置する自治体が増えつつある。
| 答え | 全体 | 男性 | 女性 | 20代 | 30代 | 40代 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | |
| 電話番号を知っている | 31 | 5.6% | 12 | 4.1% | 19 | 7.3% | 6 | 3.1% | 9 | 5.3% | 16 | 8.3% |
| 電話番号は知らないが、窓口があることは知っている | 169 | 30.5% | 80 | 27.4% | 89 | 34.0% | 55 | 28.8% | 60 | 35.1% | 54 | 28.1% |
| 窓口があること自体を知らなかった | 354 | 63.9% | 200 | 68.5% | 154 | 58.8% | 130 | 68.1% | 102 | 59.6% | 122 | 63.5% |
【救急相談窓口を知っている方 限定】救急相談窓口をどのようにして知りましたか?当てはまるものをすべて教えてください。<複数回答>(n=200)
| 答え | 全体 | 男性 | 女性 | 20代 | 30代 | 40代 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | |
| テレビ | 92 | 46.0% | 34 | 37.0% | 58 | 53.7% | 38 | 62.3% | 24 | 34.8% | 30 | 42.9% |
| 自治体の広報誌 | 56 | 28.0% | 28 | 30.4% | 28 | 25.9% | 9 | 14.8% | 25 | 36.2% | 22 | 31.4% |
| インターネット | 53 | 26.5% | 32 | 34.8% | 21 | 19.4% | 11 | 18.0% | 19 | 27.5% | 23 | 32.9% |
| 周囲の人から聞いた | 15 | 7.5% | 11 | 12.0% | 4 | 3.7% | 2 | 3.3% | 6 | 8.7% | 7 | 10.0% |
| 電話帳で調べた | 4 | 2.0% | 2 | 2.2% | 2 | 1.9% | 1 | 1.6% | 1 | 1.4% | 2 | 2.9% |
| その他 | 27 | 13.5% | 11 | 12.0% | 16 | 14.8% | 11 | 18.0% | 11 | 15.9% | 5 | 7.1% |
2008年10月より神奈川県横浜市で導入されている『コール・トリアージ』を知っていますか?<必須・択一>(n=554)
<『コール・トリアージ(患者選別)』とは?>119番の通報を受け、救急車の出動要請を受けた際に、患者の年齢や症状を詳しく聞き、それによって出動の要否を判断する。
搬送の必要がないと判断された場合、希望者にはそのまま医師などの電話相談に切り替えるサービスも行っている。
本来「トリアージ」は災害時などに多数の傷病者が発生した時に救命の順序を決め、効率的に医療機関に搬送する行為。
しかし救急車の不適切な利用が増加傾向にあることから、119番通報時にも導入を開始した。全国的にも試行する自治体が増えている。
| 答え | 全体 | 男性 | 女性 | 20代 | 30代 | 40代 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | |
| 知っている | 146 | 26.4% | 76 | 26.0% | 70 | 26.7% | 46 | 24.1% | 50 | 29.2% | 50 | 26.0% |
| 知らない | 408 | 73.6% | 216 | 74.0% | 192 | 73.3% | 145 | 75.9% | 121 | 70.8% | 142 | 74.0% |
救急車の出動要請時の『コール・トリアージ(患者選別)』は、必要だと思いますか?<必須・択一>(n=554)
| 答え | 全体 | 男性 | 女性 | 20代 | 30代 | 40代 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | 回答数 | 割合 | |
| 必要だと思う(※理由を教えてください) | 491 | 88.6% | 259 | 88.7% | 232 | 88.5% | 162 | 84.8% | 159 | 93.0% | 170 | 88.5% |
| 不要だと思う(※理由を教えてください) | 63 | 11.4% | 33 | 11.3% | 30 | 11.5% | 29 | 15.2% | 12 | 7.0% | 22 | 11.5% |
<調査対象> 有効回答数:554名
調査日:2009年6月30日~7月3日
男女比:男性:52.7% 女性:47.3%
年代比:20代:34.5% 30代:30.9% 40代:34.7%
パネル:無料メール転送サービスCLUB BBQの会員
※携帯電話個人認証を利用し個人を特定したパネル
※調査データは回答結果データです。記事中に引用される数値はデータを元に解析された数値が用いられる場合があります。
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